妊娠初期:不妊
不妊の悩み、妊娠による身体の変化など、妊娠0〜4カ月に気になる情報がいっぱいです。
Q.01子どもができない
- Q
- 中絶した経験があります。なかなか妊娠できないのは、過去に中絶の経験があるからでしょうか?
- A
- 過去に妊娠経験がありますので、卵巣機能などは問題ないと思われます。ご主人の方に問題がないとすれば、中絶手術後、下腹痛や発熱があった場合に子宮に炎症を起こしたことが考えられます。
このような場合、卵管の通過が悪くなり妊娠しにくくなる事があります。軽い場合は子宮卵管造影など、重い場合は腹腔鏡などで検査治療できます。病院受診時に、過去に中絶経験があることはきちんと告げてください。医師には守秘義務というものがあるので、外部に漏れる心配はありません。もちろん、ご主人に対しても秘密は守ります。安心して検査を受けてください。
Q.02基礎体温の見方
- Q
- 妊娠しやすい時期を教えてください。
- A
- まず、婦人体温計を使って基礎体温を測ることから始めましょう。健康な女性ならば、基礎体温は低温期と高温期に分かれています。月経が始まってから排卵が起こるまでの期間を低温期と呼び、排卵が起こってから次の月経が始まるまでの期間を高温期と呼んでいます。月経が28日周期の人であれば、通常、低温期が約2週間続いた後、高温期に移ります。高温期に移る途中の体温が徐々に上昇している上り坂の時に排卵が起こるとされていて、その日を排卵日と呼びます。
性交後の精子は3日間、排卵後の卵は1日間生存するというデータがありますので、排卵日3日前から排卵日までがもっとも妊娠しやすい状態と言えます。それを目安に夫婦生活を行うとよいでしょう。排卵日を境に体温はしだいに上昇し、高温期へと移ります。これを2〜3ヶ月計測してみて、高温期が2週間に満たない人や低温期のみの人は、黄体(おうたい)ホルモンに問題があったり無排卵の可能性があるので、婦人科で診察してもらうことをおすすめします。
Q.03肥満と妊娠の関係
- Q
- 肥満していると妊娠しにくいのですか?
- A
- 多少太っていても問題はありませんが、極端な肥満の場合、ホルモンに対する感受性が悪くなり、無排卵月経になる可能性もあります。また、妊娠した場合にも、肥満は妊娠中毒症や難産になりやすくなります。そのため、妊娠する前から極端な肥満は標準に近い体重に戻しておくことが大切です。
肥満度数を算出するBMI(ボディ・マス・インデックス)で適正体重を把握しておきましょう。算出方法は、体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))=BMIとなり、数値が18未満であれば「やせ気味」、18〜26だと「標準」、それ以上は「太り気味」となり、数値が上がれば上がるほど肥満度は高くなります。
太っているから妊娠しにくいとは言えませんが、肥満は糖尿病や高血圧をはじめとした生活習慣病になりやすく、足腰や心臓に負担をかけてしまいます。栄養のバランスを考えた食事を1日1,800kcalに抑え、適度な運動を心がけましょう。