妊娠初期:日常生活
不妊の悩み、妊娠による身体の変化など、妊娠0〜4カ月に気になる情報がいっぱいです。
Q.01飲酒の影響
- Q
- 妊娠前は毎日のようにビールやワインを飲んでいましたが、どの程度控えるべきでしょうか?
- A
- 基本的に妊娠中はアルコールは禁止と考えてください。アルコールは胎盤を通して胎児に移行するため、発育障害や知的障害、精神障害などをきたす恐れがあります。たまにビールをコップ1杯たしなむ程度では問題は少ないと思いますが、毎日飲み続けるのは考えものです。胎児の健康を考えると、妊娠中はできる限りアルコールを控えるようにした方が良いでしょう。
Q.02喫煙の影響
- Q
- 妊娠判明後、禁煙に努めてきましたが、どうしても煙草が止められません。やめなければと思ってはいるのですが、つい手が伸びてしまいます。1日に2〜3本程度なら吸っても良いでしょうか?
- A
- 煙草は止めた方がよいでしょう。妊娠中に煙草を吸うと、ニコチンの影響から血管の収縮が起こるため、胎盤中の血液量が減少し、胎児に十分な栄養を与えることができなくなります。このようなことから、発育不全により低出生体重児で生まれる確率が高くなり、流早産を起こしやすい結果を招きます。
また、胎児死亡や新生児発育障害をもたらすという報告もあります。そのほか、常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)や前期破水、乳幼児突然死などと密接な関係があるとも言われています。今まで吸っていた人は急に禁煙することは難しいかもしれませんが、1本でも危険性はあるということを認識しておいてください。
Q.03両親への報告
- Q
- 妊娠検査薬で陽性が出たのですが、まだ病院へは行っていません。双方の両親へ報告するのはまだ早いでしょうか?
- A
- 現在の妊娠検査薬はとても感度が高く受精卵がある程度大きくなると着床前でも陽性になります。受精卵が子宮に根をおろす着床という現象が完了して初めて妊娠と言えます。両親への報告は、病院で診察を受けてから報告する方がよいのではないでしょうか。
もちろん、陽性反応が出たということを報告するだけでもよいと思います。また、一度流産したことのある人は、安定期を迎えてから報告するなど、とても慎重になる傾向が強いようです。ですから、報告する時期はあなたが報告したいと思った時期で構いません。妊娠が判った時点で報告する人、心拍が確認されてから報告する人、安定期に入ってから報告する人、それぞれです。
ただし、両親の気持ちも考慮して、遅くても妊娠5ヶ月までには報告した方がよいでしょう。
Q.04早生まれ
- Q
- 予定日は3月なのですが、早生まれだと何かと大変なのでしょうか?
- A
- 成長過程には個人差があるので、一概に早生まれだから大変と言うことはありません。保育園や幼稚園、小学校に行き始めると、学年で考えてしまうことが多いので、同じ学年の子と成長を比較してしまいますが、1年近い差があることを理解してください。小学校の高学年になれば、成長はほぼ変わらなくなるので安心してください。
Q.05育児と安静
- Q
- 流産しやすい体質なので安静に、と言われましたが、2歳になる上の子がいるので、昼間は外へ連れ出さないと機嫌が悪くなります。午前、午後と公園へ連れて行くため、家の中で安静にすることができません。
- A
- ご近所に上のお子さんを見てくれるようなお友達はいませんか? 公園で一緒に遊んでいるお友達のお母さんと仲が良ければ、状況を話し体調が落ち着くまで見てもらえると助かりますね。また、午前は公園で遊ばせるとしたら、午後は自宅近辺の敷地内で遊ばせるなど、遊び場所を工夫してみましょう。
実家のご両親に頼れるのであれば、安静が必要な期間は泊まりに来てもらうことをおすすめします。反対に、安定期に入るまでは実家で休養するという手もあります。ただし、里帰り先で何らかのトラブルが起こらないとも限らないので、実家近くの産婦人科をいくつか調べておくとよいでしょう。それと同時に、現在かかりつけの医師ともよく相談することが大切です。
Q.06スポーツと妊娠
- Q
- 運動不足にならないよう、適度な運動を行いたいと思います。妊娠中に行ってもよい運動は、どういうものがあるのか教えてください。
- A
- 健康な妊婦であれば、マタニティスイミングやマタニティビクス、マタニティヨガ、ウォーキングなどをおすすめします。反対に、勝敗や記録にこだわる運動や、跳躍、瞬発性を必要とする運動は不向きです。
たとえば、バレーボールやバスケットボール、水上スキー、スキューバダイビングなどは避けた方がよいでしょう。人と接触する危険性があるため、おすすめできません。また、日頃から運動していた人はともかく、妊娠していきなり運動を始めると身体に負担がかかるので、最初から無理をせずに徐々に身体を慣らしていくことが大切です。
始める前には医師と相談し、許可を得てから始めることをおすすめします。
Q.07超音波写真の保存法
- Q
- 健診時にもらえる超音波写真は感熱紙なので、そのままだと劣化してしまうと聞きました。記念に残しておきたいので、うまく保存する方法を教えてください。
- A
- 超音波写真はポラロイドの場合と感熱紙の場合があります。感熱紙は熱に弱いので、そのままにしておくと黒く変色してしまう可能性があります。きれいな状態で保存したいのであれば、写真屋さんに頼んでみましょう。また、スキャナをお持ちであれば、スキャナに取り込んでデジタルデータとして保存しておくという手もあります。電子アルバムとして残しておき、余裕ができたら子どものホームページを作ってみるのも、楽しいのではないでしょうか。