陣痛の乗り切り方
待望の出産予定日はもう目の前。ママが十分リラックスすると、お産もスムーズに進みます。恐いと思いがちな陣痛も、メカニズムと乗り切り方を知れば、安心して出産に臨めますよ。
- 第1回旋(分娩第1期)
- 硬い頭で子宮を押し広げながら、少しずつ下へ
- 赤ちゃんはあごを胸にピッタリくっつけて小さく丸まり、後頭部を先頭にし、子宮口を押し広げながら進みます。また、横長の楕円形をしている骨盤の入り口に合わせ、姿勢は横向きに。
- 第2回旋(分娩第1期後半~分娩第2期初め)
- 狭い骨盤の出口に向けて、頭の骨を重ね合わせて進む
- 骨盤の中に頭が入った赤ちゃんは、今度は頭を90度まわして、ママの背中側を向きます。狭い骨盤の出口に合わせて、頭の骨を重ね合わせ、体を小さくしたまま進みます。
- 第3回旋(分娩第2期・恥骨を通過する時)
- 一番狭い恥骨を、後頭部を支柱に通過
- 全開大した子宮口から出て、子宮頚管、膣へ。一番狭い恥骨を通過する時、赤ちゃんはあごを胸から離し、両手両足をぐっと縮めたまま、恥骨に当てた後頭部をテコの支柱にする要領で進みます。
- 第4回旋(分娩第2期・恥骨を通過してから)
- 頭の後、肩、全身が出て、誕生へ
- 赤ちゃんの頭が見えたり引っ込んだりする状態から、次第に見えたままの状態に。頭が膣から出ると、再び90度頭を回して横向きの姿勢になり、肩、全身が出てきます。
- 分娩第1期の陣痛と乗り切りPOINT!
- 陣痛が始まって子宮口全開大までが分娩第1期です。初産婦で10~15時間、経産婦で5~7時間くらいかかります。前半期の陣痛は比較的痛みが軽く、約5~6分間隔ですが、それ以降の後半期は、陣痛も約2~3分間隔になって痛みもつらくなってきます。できるだけ長く息を吐く呼吸法をしましょう。子宮口が全開大になるまではいきめないので、「ふー」と息を吐きながら、「うっ」と軽く肛門方向に向けて息を吐き、いきみを逃します。
ベッドの上で脚を軽く曲げて横向きになるなど、自分なりにラクになれる姿勢を工夫してみることも大切です。呼吸法をしながらの、お腹マッサージや腰の指圧なども痛みを和らげてくれますよ。 - 分娩第2期の陣痛と乗り切りPOINT!
- 分娩第2期は、子宮口全開大から胎児が誕生するまでです。初産婦で1~2時間、経産婦で1時間くらいかかります。このころの陣痛がいちばん強く、また、強いいきみを伴います。子宮口が全開大になると、これまでより強い痛みが出てくるので、病院のスタッフの指示が出たら、陣痛の波に応じていきみましょう。
陣痛が来たら一度深呼吸をして、次に軽く息を吸い、そのまま息を止めて、肛門に力を入れます。いきむ時は少し背中を丸める感じにしてあごを引くのがコツ。胎児の頭が出る時は、両手を胸において、「ハッハッハッハッ」と浅く短い呼吸に切り替えます。